ようこそ右都和へ。銀座・慎太郎ごのみの器、絵画のサイトです。

10月17〜25日、内村慎太郎さんの陶展を開催します。

さて皆さま、素敵な秋のはじめをお過ごしでしょうか。
10月の展覧会のご案内です。

内村慎太郎さんの陶展を
東京・神楽坂で開催します。

内村慎太郎 個展
「時間(とき)を盛る、器。」
「艶(つや)を盛る、器。」

日時■2015年10月17日(土)〜25日(日)
場所■ギャラリー&カフェ 帝 MIKADO
時間■11:30〜19:00(水曜定休)

高麗、李朝、そして桃山時代のやきものに陶酔し、
この国、日本で受け継がれてきた「寂び」の美しさを、
私たちに感じさせてくださる内村慎太郎さん。
芸術と道具、機能。
ご自身の作陶の道を、主に茶盌をはじめとする茶道具に求めながら、
その寂びの心は、道具としての器にも込められています。
そんな内村さんの器を使う愉しみを皆さまとご一緒したく、
個展を開催させていただく運びとなりました。

お料理と器を愉しむ心。
器から直感的に感じる発想。
あなたなら、内村慎太郎さんの器をどう使いますか?

ご自身の目で見て、触れて、新しい愉しみ方を発見いただければ幸いです。

uchimura_pdf_02
ご案内PDF_1

uchimura_pdf_01
ご案内PDF_2

そして今回、展覧会を開催するにあたり、
懐石料理の料理人とイタリアンのシェフに
それぞれに違った趣向で、内村慎太郎さんの器と共演していただきました。
どんな楽しみ方ができるのか、少しご紹介いたします。

.

器に、盛る。
〜和と洋、遊び方いろいろ〜

懐石料理を楽しむ「時間(とき)」を盛る。

〜日本料理『楽心』(大阪・福島) 片山心太郎さん〜

大阪・福島にある日本料理の名店『楽心』。「料理だけでなく、そこに流れる“時間”も楽しんでほしい」と話される店主・片山心太郎さんは、季節感を豊かに表現するために、食材はもちろん盛り付けや器にもひときわこだわられる、新進気鋭の料理人。日本料理の奥深い世界観を料理でいかに表現するか、に日々挑戦されています。

今回、内村慎太郎さんの器の中から選ばれたのは、盃、徳利、向付、陶版、茶碗の5点。さて、どんなお料理が器に盛られるのでしょうか。

ありえない組み合わせが、演出になる。

katayama_01

器:御本三嶋盃(ごほんみしま-さかずき)
  山瀬小向付(やませ-しょうむこうづけ)
  鶏龍山徳利(けいりゅうざん-とっくり)
料理:鯛の障子焼き

katayama_02
katayama_03

一品目は、鯛の障子焼き。炙った鯛の中骨を入れた盃に、向付をソーサーのように添えて。徳利に入った鯛の出汁をかけると、中骨から濃厚な旨味が流れ出し、芳醇なスープが何度も味わえます。アクセントとして添えられた菊の花片に、秋らしい季節感がふわり。「お酒を飲まない人にも徳利と盃を楽しんでもらえたらと思って。器を見て考えついた料理です。秋の豊作をお祝いする“重陽の節句”は菊の酒を楽しむ日。お酒を飲まれない方にも、鯛のだし汁で節句気分を味わっていただけるとうれしいですね」。また、盃と向付をカップ&ソーサーのように組み合わせることは日本料理では通常ありませんが、「あえて組み合わせてみるのが楽しい」と片山さん。「スープを飲むときに中骨を一度向付に移すと飲みやすいですし、組み合わせることで二つの器の景色を一緒に楽しむこともできる。料理の食べ方、楽しみ方はもちろん皆さまの自由なんですが、こちらから押しつけることなく、器の存在やお出しする所作で、そのひと時をより豊かに感じていただければ嬉しいです」。

katayama_04

探す、楽しみ。出会う、感動。

器:朝鮮唐津陶板(ちょうせんがらつ-とうばん)
料理:杉焼き

katayama_05

二品目は、銀杏、茶豆、そして鮑と雲丹を杉板の上に乗せ、杉の葉とともに焼いた“杉焼き”。選んだ器は、朝鮮唐津の陶板で、秋の色、秋の香りに満ちた彩り豊かなひと皿です。落ち葉で隠された料理を探すのも、料理を堪能する大切なひと時。「内村慎太郎さんの器を手にとると、一点一点が丁寧に作られているな、ということが伝わってきました。料理人に対する心配りが感じられるんです。そんな器の良さを余すところなくお客様に感じてもらえるような料理を出したい……そんな思いから生まれたのが、この“杉焼き”です。あえて料理は中央に盛らず、隅の方へ。落ち葉をかき分けてまず秋を感じていただく。それから出会うのが、素晴らしい器の景色。食事をするという時間の経過も愉しんでほしい…“時間”を演出することも、私たち料理人の使命だと思うんです」。

katayama_06

katayama_07

katayama_08

器:青井戸茶盌(あおいど-ちゃわん)
料理:葡萄のゼリーと花山椒のうぐいす餡

katayama_09

人生で重ねてきた経験を、自然体で表現する。

茶盌にはお茶ではなく、抹茶に見立てたデザートが盛られました。深みのある茶盌に生える鮮やかなグリーンは、花山椒の餡。その下には秋の味覚の一つ、葡萄のゼリーが隠されています。「私自身、日本料理の道に入って茶道や華道への興味がとても高まっているんです。この器を見て『楽心でもいつかお抹茶を振舞ってみたい』という願いを表現したいと思い、抹茶のようなデザートを思いつきました。お茶の道にまだ入っていないからこそできる冒険、でしょうか(笑)。私は常々、その時期その時期で自分の重ねてきた年月を背伸びせずに、自然体で表現したいと思っているんです」

katayama_10

katayama_12

〜右都和より〜

器からインスピレーションを得て生まれた、“特別なひと時”を演出してくれる料理たち。「常識にとらわれず組み合わせてみたり、あえて違う使い方をしてみたり。自由な発想で遊ぶことで、器はもっと楽しめるはず」という片山さんの言葉、ぜひ私たちも覚えておきたいと思いました。

撮影協力
『楽心(らくしん)』さん
大阪・福島にある日本料理店。カウンターごしに月替わりで変わる坪庭の借景とともに、店主・片山心太郎さんが振る舞う料理を愉しみます。
〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島1-6-14 電話:06-6451-2323

katayama_11

.

食材の色彩を愛でる「艶(つや)」を盛る。

〜イタリアン『Trattoria Pappa』(大阪・新町) 松本喜宏さん〜

大阪・新町で魚介をメインにしたイタリアンが楽しめる有名店『Trattoria Pappa』。オーナーシェフである松本さんは、「新鮮な魚介類の持つ滋味豊かな味わいを生かすこと、四季折々の食材で季節感を感じてもらうことに何よりこだわっています」と話されます。笑顔と会話が飛び交う店内で楽しめるのは、トマトの赤・チーズの黄・バジルの緑など鮮やかな色合いの料理たち。内村慎太郎さんの器が持つ静かな魅力と陽気なイタリアンとの共演は、互いに意外な魅力を醸し出してくれました。

松本シェフが選ばれた内村慎太郎さんの器は、向付・陶板・皿・鉢。「イタリア料理の盛り付けには磁器を使うことが多く、内村慎太郎さんの器のような“土物”は使う機会は、ほぼ初めてです。料理がどんな雰囲気に仕上がるのか、僕自身とても楽しみです。また、いつもは料理に合わせて器を決めるのですが、今回は器ありきでメニューを考えるっていう、私が大好きな“挑戦”です(笑)」。

存在感のある器で、料理がぐっと力強くなる。

matsumoto_02
器:朝鮮唐津(ちょうせんがらつ)陶板
料理:鰆、鳥貝、サザエのカルパッチョ

matsumoto_03
料理:帆立と鯛のムニエル、キュウリのソースとライムキャビア添え
matsumoto_04

イタリア料理の器の使い方でよく見られるのが、料理を盛らない部分を器に残して、そこにソースでデコレーションを施したりして料理を彩る手法。「今回使わせていただいた内村慎太郎さんの器は、器そのものに景色があり、ストーリーがある。だからあえて少なめに盛って、器そのものを見せられるようにとメニューを考えました」。松本シェフが使った器は、朝鮮唐津の陶板と長方皿で、「器の形に合わせて食材を切るなど、下ごしらえにもひと工夫しつつ、器の魅力を存分に生かせるようにメニューを構成しています」。そんな松本シェフの思いから生まれたのが、鰆と鳥貝とサザエのカルパッチョやホタテと鯛のムニエル。内村慎太郎さんの器が持つ落ち着いた佇まいが、食材の艶感や色彩をぐっと華やかなものに演出しています。「いつもは真っ白なキャンバスに食材で絵を描くように自由に盛り付けるのですが、今回はすでにキャンバスに描かれた景色をどう活かすか、がポイント。黒い部分にはあえて白い食材を置こうとか、この部分は器そのものを見せようとか、料理人としての腕が鳴るってことでしょうか(笑)」

matsumoto_05
器:朝鮮唐津(ちょうせんがらつ)長方皿
料理:小蛸と野菜のソテー、ラルド(イタリア産の豚背脂の塩漬け)とタスマニアマスタードを添えて

“土”を感じられる器だからこそ、季節感が輝く。

matsumoto_06
器:朝鮮唐津(ちょうせんがらつ)陶板
料理:伊勢海老の香草パン粉焼き

matsumoto_07
器:玉子手皿(たまごて_さら)
料理:サンマの塩焼き 内臓のほろ苦ソース
matsumoto_08

松本シェフがこだわる「季節感」。日本料理なら秋には松茸の土瓶蒸しがあったり冬には鍋物があったりと、季節ならではの“調理方法”がありますが、イタリア料理にはそういった特長的なものは多くありません。だからこそ、松本シェフが気を使うのは、旬の“食材”。毎日自ら市場に出向き、魚や野菜の目利きと話をしながらその日の“旬の料理”を考えていく。食感も旨味も栄養も豊かなメニューを心掛けられているそうです。
「土ものの器には“大地”を感じられるからこそ、季節モノとの親和性が非常に高いように感じます。盛り付けられた魚や野菜が生き生きする……そんな感覚でしょうか。また端正な磁器とは異なり、同じ器でも一点一点少しずつ表情が違うのも“土物”のいいところ。例えば伊勢海老の香草パン粉焼きに使っている陶板は他に比べて中央が少し谷のようにくぼんでいるんです。それならソースが流れでないようなフライモノがいいなとなるんです」。
そして向付には、水茄子と生ハムに、緑のグリッシーニを添えた一品。「小皿でも厚みがあって存在感のある器だから小さな食材を盛っても食事シーンが華やぐなぁとか。器と話しながらメニューを決めたような感覚です」

matsumoto_09
器:朝鮮唐津足付小向付(ちょうせんがらつ-あしつきむこうづけ)
料理:生ハム、水ナス、グリッシーニ
   生落花生、ペコリーノチーズ
matsumoto_10

イタリア料理の鮮やかさに、深みが加わって。

matsumoto_01
器:玉子手鉢(たまごて-ばち)
料理:烏賊墨を練り込んだ自家製キタッラ、鮎と豆苗のソース
matsumoto_14

matsumoto_12
器:三嶋皿(みしま-さら)
料理:車海老のスパゲティ

イタリア料理といえば太陽のパワーをぎゅっと凝縮したような、元気カラーが思い浮かびますが、内村慎太郎さんの器と組み合わせるとどういった魅力が生まれるのでしょうか。鉢にはイカスミのパスタ、そして三嶋のお皿には海老のトマトソーススパゲティを。「漆黒のイカスミのパスタは、緑の豆苗と黄色のカラスミを組み合わせて、やさしい質感の器とのコントラストが楽しめる一品に。トマトソーススパゲティは刷毛目の美しい丸皿に盛り、色鮮やかさが目を楽しませてくれる一品に。それぞれの器の持つ世界観と食材の美しさが掛け合わされて、味わい深い雰囲気になりました」と松本シェフは話されます。
matsumoto_11

〜右都和より〜

イタリア料理とはまったく異なる雰囲気を持つ器との対話から生まれた、斬新なメニューの数々。「イタリア料理にも、もっと広い可能性があるんだと実感した」と松本シェフが語られるように、器とは料理を盛るための単なる道具ではなく、料理の幅をも広げてくれるパートナー的存在なんだと改めて実感させていただきました。

撮影協力
『Trattoria Pappa(トラットリア パッパ)』さん
大阪・新町のイタリアン。活気溢れるオープンキッチンで、その日の食材の具合を活かした料理が作られていくプロセスも含めて味わっていただけます。とにかく“元気”になれるお店です。
〒550-0013 大阪府大阪市西区新町2−3−9 電話:06-6536-4188

matsumoto_13

.

———さあ、あなたなら内村慎太郎さんの器をどう使いますか?
ぜひギャラリーでその作品を手にとってみてください。
きっとお料理のインスピレーションを得られる、素敵なひと時になるはずです。

0 Comments

Leave a reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

CAPTCHA